2008年03月02日

『グミ・チョコレート・パイン』グミ編  4

 五千四百七十八回。
 これは、大橋健三が生まれてから十七年間に行なった、ある行為の数である。
 ある行為とは、俗にマスターベーション、訳すなら自慰、つまりオナニーのことである。

 こんな感じで始まる大槻ケンヂの代表作『グミ・チョコレート・パイン』が映画化されました。
映画『グミ・チョコレート・パイン』公式サイト

 本屋にふと立ち寄ったら、原作コーナーが設けられていて、江口寿史による表紙を見て、余りの懐かしさに『グミ編』と『パイン編』を買って了いました。誰もが通る少年・青年期の青臭さ・甘酸っぱさを蘇らせてくれる好書だと思います。例えば、男児ならば、下のように考えた人は多いんじゃないでしょうか?
 賢三はおかしなプライドがあった。自分は人とは違う、何か違った能力があり、いつかは世に出る者なのだ、と。

 ええと、昔話をさせてください。

 中学時代、丁度バンドブームの真っ盛りでして、クラスはブルー・ハーツ派とジュンスカ派に二分されていました。当時、一つ上のイクエ先輩に振られた直後で自分の進んでいく方針を模索していた俺は、第三の道を歩むことに決めました。其れは筋肉少女帯の道。そう、文字通り、オルターネイティヴ・ロードでした。今思うと、筋少は「苛められっ子の為の音楽」と一言で表せるのかもしれませんが、中学時代は筋少と人間椅子のCDしか聴いていなかったと思います。高校の寮で、毎週夜中にイヤフォンをつけて聴いたオールナイトニッポンも懐かしい。最終回では貰い泣きして了ったもんな。(因みに、俺のベストは月光蟲で、レティクル座妄想以降はパッタリと聴かなくなって了いました)

 寺山修司や江戸川乱歩を読むようになったのも、プログレやハードロックを知ったのも、サブカルチャーに目を向けたのも、楽器を弾くようになったのも、今でも他者とは違う視点を探すのも、全てビッグマグナム大槻先生及び筋肉少女帯のお蔭だと思います。オーツキ・チルドレンである俺は、己のルーツを辿ってアイデンティティーを整理する為にも、心して『グミ・チョコレート・パイン』を読了して参ります。

グミ・チョコレート・パイン グミ編 (角川文庫)

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